Blu-ray Disc 業界探訪記

  • 第三回 キューテック

    ブルーレイディスク制作

充実したオーサリングスタジオの各施設

赤坂にあるキューテックのオーサリングスタジオ内の各施設、設備を見せていただいた。シアタールームには2枚のスクリーンがあり、3Dの映画が鑑賞できる。3Dというと酔いそうなイメージがあるがそんなことはなく、映像は臨場感に溢れ、非常に美しい。キューテックが採用した3D上映装置はReal D方式と呼ばれており、着用するメガネが安価だという利点がある。国内ではワーナーマイカルで採用されており、現在、センター・オブ・ジ・アースという映画が3Dで上映中とのことだった。
オーディオ関係の収録スタジオにはこだわりのオーディオシステムが並んでいる。このスタジオではコメンタリーの収録などが行われているそうで、雰囲気はすっかりアニメ収録スタジオで、訪問日もアニメの映像が流れていた。

続いて拝見したキューテックのオーサリングセンターは、あのFPDディスクの生みの親、小池チーフプロデューサーが案内してくれた。「FPDディスクは2006年11月プラズマテレビの店頭用デモディスクとなった、国内市販ブルーレイ第一号のものなんです。実際はブルーレイのチェックディスクとして使用されることも多く、AV REVIEW読者の方など、AVユーザーに多数ご購入いただきました」

このディスクを元にして、2008年の春に作成されたのが、Hi-Difinition Reference Discだ。
「このディスクはFPDディスクのSignal以外はすべて新規収録しているんですよ。カメラ、編集方法が1年で新しくなっているのですべてを1から作りました。いろいろなところで使っていただいているようで、順調な出荷を続けています」(小池氏)
2月の発売以来5000枚以上を出荷している。このディスクを元にしてプロ用のディスクというものも用意されており、そちらは、映像の使用権までがついているため、今後の利用が期待されている。

続いて訪問したのは、ブルーレイの映像のキモ、映像エンコードルーム。案内していただいた画質のスペシャリスト稲見氏は映像エンコードのスペシャリストだ。アニメ系を多く手がけているキューテックは、画質にもとても敏感なユーザーが多く、このエンコードが重責を負っている。映像の上限40Mbpsで最高の画質を追及しているこの場所はタイトルにとって本当に重要な場所となっている。
最後に訪れたのは、ブルーレイフォーマットに基づいて絵と音とメニューなどを合わせてディスクを作りだすオーサリング部門。ここで各セクションとの連動の下、国内の有名アニメメーカーの作品など、日々たくさんのタイトルが生み出されているのだ。