マイフェイバリットブルーレイPLUS

2017年1月13日 更新

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声に着目してBlu-rayを楽しむ

ーITジャーナリスト西田宗千佳さんのマイフェイバリット

普段はPlayStationやポケモンGo、ビットコインなど最新のITトレンドを幅広く、わかりやすく解説してくれるジャーナリストの西田宗千佳さんにお話しを伺います。「吹き替えのことなら三日三晩徹夜で話せるほど好き!」という西田さんのマイフェイバリットには、Blu-rayならではの奥深い世界が拡がっていました。

PROFILE
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西田宗千佳(Munechika Nishida)

得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に、取材記事と個人向け解説記事を担当。主な著作に「ポケモンGOは終わらない」(朝日新聞出版)「ソニー復興の劇薬」(KADOKAWA)、「ネットフリックスの時代」「漂流するソニーのDNA・プレイステーションで世界と戦った男たち」などがある。

第1位:「ダイ・ハード 吹替の帝王コンプリート・ブルーレイBOX」

  • ダイ・ハード 吹替の帝王コンプリート・ブルーレイBOX

ーー西田さんのいう吹き替え版というのは、いわゆる洋画に俳優・声優さんが声をあてたものですよね。どういったところが好きなんですか?

西田:Blu-rayは、僕のような「吹き替えマニア」にとっては「神」なんです。ビデオテープの時代はそもそも字幕版と吹き替え版は別々の商品でした。DVDになって記録できる容量が向上したわけですが、価格の問題があって入らなかったり、入ったとしてもバリエーションには乏しかったのです。

Blu-rayが登場したことによって、容量は格段に増えた上に、複数の言語や吹き替え音声を組込みやすい仕様が生まれました。それでも当初は僕のような吹き替えマニアが満足する作品は少なかったんです。

ーー単に日本語の音声が入っているだけではダメなんですか?

西田:ぜんぜん物足りないんです。そもそも吹き替えは複数存在していて、まずテレビで初めて放送されたときのバージョン、その後別の局で放送されたときのバージョン、つまりテレ朝版、日テレ版、といったものがあります。それに加えてパッケージになるときのいわゆるソフト版というバリエーションがあるんです。特に80年〜90年くらいにかけては、様々な役者さんが見事な演技をつけたものが存在して、同じ映画なのに違う作品を見ているような楽しみ方ができるんですね。この「吹き替えの帝王」シリーズはまさにうってつけなんです。

ーー吹き替えの帝王版「ダイ・ハード」の魅力はどういったところなんでしょう?

西田:ダイ・ハードの主人公「ジョン・マクレーン」のTV版の吹き替えでお馴染みなのは、俳優の野沢那智さんです。でも、マクレーンを演じるブルース・ウィリスの吹き替えは村野武範さんなど様々な俳優・声優さんが演じているんです。しかし、吹き替えマニアの間ではダイ・ハードのブルース・ウィリスは野沢さんが演じるのが一番、という声が強くて、彼が亡くなられたあとに公開となったダイ・ハード/ラスト・デイではそれを受けてか、ジョン・マクレーンの息子役を、野沢さんの息子さんである野沢聡さんが演じられています。

野沢さんの声は、ブルース・ウィリスの声としての一致度は必ずしも高くないと僕は思います。でも、ちょっと冴えないオジサンが理不尽な目に遭いながら逃げまわり、そして戦う、ダイ・ハードの「ジョン・マクレーン」は野沢さんが演じるのがベストなんです。野沢さんの声を、各版で異なる台本を読みながら追っていくと、ダイ・ハードの世界により入り込んで、何度でも楽しむことができるはずです。

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