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2016年3月31日 更新

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ライトノベル界の名物編集長

ー三木一馬さんのマイフェイバリット

2016年も各界で活躍する方々の「お気に入りの映像作品」「人生を変えた一本」をご紹介していきます。今年1回目は電撃文庫編集長の三木一馬さん。「ソードアート・オンライン」「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(以下「俺の妹」)」など、三木さんが編集を務めアニメ化されたタイトルは軒並み大ヒット。その仕事術を余すところなく紹介した「面白ければなんでもあり 発行累計6000万部ーーとある編集の仕事目録」も注目を集めています。

PROFILE
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三木一馬(Miki Kazuma)

(株)KADOKAWA アスキー・メディアワークス事業局 電撃文庫編集部編集長。『とある魔術の禁書目録』(累計1580万部)、『ソードアート・オンライン』(全世界累計1670万部)、『灼眼のシャナ』(累計860万部)、『魔法科高校の劣等生』(累計675万部)、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(累計500万部)、『アクセル・ワールド』(累計420万部)など、ベストセラー小説シリーズの企画・編集を多数担当する。今まで担当編集を務めた作品は約500冊に及び、累計部数は6000万部を突破している。

第1位:「ファイト・クラブ」

  • ファイト・クラブ

三木:僕の人生を変えた作品です。映画館でも10回以上見てますね(笑)。DVD・Blu-rayの廉価版からスペシャル版までありとあらゆるエディションを持ってます。Blu-rayのコメンタリーは、監督(デヴィッド・フィンチャー)と出演者(エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ・ボナム=カーター)が登場する超豪華版なんですよ。

ーーお気に入りのゲームのあらゆるエディションを集めまくる「俺の妹」の主人公、高坂桐乃のようですね(笑)

三木:公開当初は「暴力的だ」といった批判もあって、興行成績は振るわなかった作品なのですが、後にその先進的なテーマが評価され様々な賞を受賞しています。

資本主義、ブランド信奉、トレンドを追わねばという強迫観念に駆られた男が主人公で、彼が夜中に開催される秘密の「ファイト・クラブ」と出会うところから物語が始まります。そこで格闘の魅力に取り憑かれて、彼は物欲の支配から解かれタイラー・ダーデンという理想像と行動を共にし、彼に心酔し「男」に目覚めていく。ただ段々と「ファイト・クラブ」はカルト的になっていってテロ組織のようになってしまい、それを止めさせようと主人公は組織の謎に迫っていきます・・・・・・、その後の展開は、ネタバレになってしまいますので、まだ観てない方には是非実際に観てもらいたいですね。

ーーたしかに私も「暴力表現」がキツそうだな・・・・・・と思って敬遠していました。でもテーマはすごく面白そうですね。

三木:「シックスセンス」と同時期に公開されたのですが、あちらは大ヒット! そして「ファイト・クラブ」は不振でした。たしかに、デヴィッド・フィンチャー監督×ブラッド・ピット主演ですから、「セブン」みたいなグロい表現は出てきます(笑)。でも観ないのは勿体ないです。

ーー当時大学生だった三木さんにとって原点となる作品となったわけですね。

三木:そうですね、振り返れば毎日のように徹夜麻雀したり、映画を観たりと一番時間がある時期でした(笑)。でもその時に出会った作品が今も僕の引き出しになっていると思います。

僕は資本主義への抵抗ともいえるこの作品が巨大な商業メジャー会社である20世紀フォックスから配給されたというのも象徴的だと思っていて、当時、試写も公開ギリギリまで引っ張って、後戻りできないようにしてフォックス幹部のチェックを乗り切ったと言われています。作品もそうだし、作り手のそういう反骨精神・パンク魂も僕に大いに影響を与えたと思いますね。フィンチャーの作品は全部見てます(笑)。

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