マイフェイバリットブルーレイPLUS

2015年09月04日 更新

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

第2位:「タンポポ」

  • タンポポ

ーー吉田さんは子どもの頃から映像に親しんで来られたんですね。

吉田:そうですね。父が新しい物好きで、レーザーディスクやVHSのプレイヤーも早くからありましたし、劇場や映画館などに歩いて行けるところに住んでいて、積極的に芸能に触れさせてもらっていたんです。いま考えるととても贅沢で、いまの仕事にもそれがすごく役に立っています。

ーー映画を観るために自転車で遠くまで通っていた安藝さんとは真逆ですね(笑)。第2位に挙げて頂く作品も、そういった恵まれた環境でご覧になったものですか?

吉田:僕はいわゆるオタク少年だったんですけど、作品の中に出てくる言葉を辿って、「原典」に当たっていきやすい環境にいたんですね。今でこそ古い作品を観るのは簡単になりましたが、当時はそうとう恵まれた環境にいたと思います。

で、実は、はじめてレンタルビデオで借りた作品なんですが(笑)、伊丹十三監督の「たんぽぽ」なんです。これも中学生の時に観て衝撃を受けました。ラーメン屋のエピソードと、一見それとは関係無「白い服の男」の話が出てきたりする。映画ってこうのもアリなんだ!って。

ーー牡蠣を食べるシーンとか印象的ですよね。

吉田:最後、役所広司が演じる男が死んじゃうんですよね。そこで、それまで食べたものを走馬燈のように振り返るシーンも記憶に残っています。タンポポを入り口に伊丹十三作品にはハマッてしまって・・・・・・。何か惹き付けられるものがあるのかも知れないですね。

ーーちょっとパトレイバーとも通じるところがあるのかも。

吉田:そうかも知れませんね。こちらも完全な絵空事ではなくて、圧倒的に面白いです。

第3位:「ワンダフルライフ」

ワンダフルライフ

ーー3作品目はまた少し毛色が違いますね。

吉田:是枝裕和監督の「ワンダフルライフ」です。ドキュメンタリーとフィクションの融合という、かなり攻め込んだ作品になっています。人が死んだあと7日間滞在する場所で、その人の人生を振り返る映画を作るという。劇中の登場人物と、実際に市井の人々にインタビューをした映像が織り混ざって、観ていると段々、現実と虚構の区別が付かなくなる。視力が足らなくてパイロットになる夢を諦めた人、自殺を思いとどまったおじいちゃん、伊勢谷友介のデビュー作でもあります。全てがすごく濃いんですよねーー不思議な温度感で観られます。

ーーアニメの「Angel Beats!」を彷彿とさせる設定ではありますね。

吉田:そうですね。あれはあの世とこの世の間で戦いを始めちゃいますが(笑)。僕は、アニメとドキュメンタリーが特に好きで、その中でもワンダフルライフは到達点に至った作品だと思います。観ずに死んだら損だ!という作品ですね。小説も買いました。

ーー何度も繰り返しご覧になった感じですか?

吉田:いえ、何度も観ちゃうと自分の中で「すり切れちゃう」気がするんですよね。萩尾望都さんの『11人いる!』も大変ショックを受けたんですけど、何度も読むと驚きが擦り切れそうで我慢しています。だから、こういういろんな要素が組み合わさった作品はいずれじっくり研究したいんです。学生の頃、「将来の夢は?」と聞かれたら「脚本家」って言ってたこともあるぐらいですから、アナウンサーやらせてもらえなくなったら、脚本書いてみたいです(笑)。

マイフェイバリット ブルーレイ 一覧へ