マイフェイバリットブルーレイPLUS

2015年09月04日 更新

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破綻も楽しむ、それが大事。

ー吉田尚記さんのマイフェイバリット

マイフェイバリットブルーレイ+、4回目はラジオパーソナリティの吉田尚記さんにお話しを伺います。吉田さんは、マンガ、アニメ、アイドル、落語、デジタルガジェットなど、多彩なジャンルに精通しており、年間数十本におよぶアニメイベントの司会を担当。「マンガ大賞」の発起人で、コミックマーケットにも19回連続で出展。日本のポップカルチャーを語るならこの人あり、といった存在です。そんな吉田さんのお気に入りの作品を聞きました。

PROFILE
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吉田尚記(Hisanori Yoshida)

1975年12月12日、東京・銀座生まれ。
ニッポン放送アナウンサー。2012年に『ミュ〜コミ+プラス』のパーソナリティとして「第49回ギャラクシー賞DJパーソナリティ賞」受賞。ラジオ番組、イベント、連載を通して、年間100人以上の声優・アニメクリエイターにインタビューし、アニメソングのDJイベントを自ら企画・主催。著書『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』(太田出版)は発売3ヶ月で累計12万部超のベストセラーに。「マンガ大賞」発起人。

第1位:「機動警察パトレイバー the Movie」

  • 機動警察パトレイバー the Movie

ーーでは、早速ナンバーワンを挙げてください。

吉田:前回ゆうきまさみ先生だったということなんですが、もうダントツで「機動警察パトレイバー the Movie」ですね。劇場版の1作目です。もちろんパトレイバーは全部見てますが、これを超えるものはなかなか無いです。

ーーダントツというのはどういったポイントになりますか?

吉田:「驚き」に満ちている、ということですね。ラジオ番組でも驚きってとても大事なんです。驚く=感情が動く、ということですから。まず設定からして驚かされます。1989年の段階で、OSを暴走させるというコンピュータ犯罪を描いたことの先見性、台風がトリガーになっていること、「箱船」という舞台設定などなどーーそれら全てがラストに向かって収束していく凄い映画だと思います。劇場で衝撃を受けて、VHS、LDーーこれは角速度のコンプリートBOXも買いましたね、そしてDVDーーこれは5.1ch版も買い、そしてBlu-rayも買いました。何回パッケージ買ってるんだっていうくらい(笑)。

ーー近未来ロボットアクションなんだけど、実は捜査過程を描いた刑事物でもあるという。

吉田:そうですね。SFって僕は「仮説」を提示して、それを証明していく一種の作業だと僕は思っていて、絵空事ではないんですよね。それこそ、「作業用ロボット=レイバーが普及し、それによる犯罪も多発する東京」という思い切った仮説なんだけど、それを破綻のないようーー面白さでカバーしながら描いていくわけです。僕は映画って揚げ足取りで観ている人には「それって意味ないよ」って声を大にして言いたいです(笑)。

ーー素直に面白さを認めようよってことですよね。

吉田:物語に破綻があるから、それに乗れないっていうことはないと思うんですよね。こうして僕たちがいま生きているのは、破綻をどうにかやり過ごしているからかも知れません。だから僕たちは破綻を内包した虚構の物語を楽しむ生き物だと思うんですよ。

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