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2015年04月30日 更新

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第2位:「トイ・ストーリー3」

  • トイ・ストーリー3

ーーCGといえばアニメも最近はものすごく進化しました。

みそ:僕はPIXARのアニメはよく見ます。あの質感はちょっと受け付けないなあと正直思うこともあるのですが、何よりも脚本が上手い!特に「トイ・ストーリー3」はひっくり返りました。1と2をあれだけのクオリティで出していて、3はそれに輪を掛けて凄い。

ーー子どもと一緒に観た大人が泣いた、という評判も周囲では聞こえてきました。

みそ:とんでもないですよね(笑)意表を突く展開の連続で、「うわーこんな脚本はないわー」と天を仰ぎましたからね。何人で叩けば(検討すれば)あれだけの脚本になるのか。実は、昔のマンガに比べて、今のマンガの方がコマ割りや展開はゆったりしていたりするんですよ。映画は逆で昔のほうがゆったりしていて、今のものは話の展開が早い。

ーーハリウッドのCGアニメは2年くらい脚本に時間を掛ける、という話もありますね。

みそ:いま話題のベイマックスも、僕はまだ観れてないのですが、評判を聞いていると、Blu-rayで買っちゃおうかなと。

ーーベイマックスもまだご覧になってないですか?

みそ:まだなんですよ。やっぱり映画館って上映時間とか場所の制約があって難しいですよね。トイレに途中で立つのも憚られるし(笑)。

いま私たちが自宅で映画を観る視聴環境がどんどん良くなってきていると思うんです。5.1チャンネルのスピーカーも手頃になりました。HMDもどんどんクオリティが上がっているし、リビングや仕事場のディスプレイも4Kとか8Kになっていったら、もしかすると映画館よりも臨場感が凄くなるのではないでしょうか?

今僕はMinecraftにハマっているんですが、ホント、HMDとネットが組み合わさるともうその場に行かなくても、映像だけじゃなくて世界のありとあらゆるものを「体験」できるようになるんじゃないでしょうか。僕、基本的に出不精なんですよ。だから、マンガとかゲームに走ったのかも知れない(笑)

ーー(笑)日本のアニメではオススメはありますか?

みそ:最近だと、HMDつながりで「電脳コイル」は良かったですね。あとは「まどか☆マギカ」。あの意外性に富んだストーリー展開も見事でした。

ーーそういった映画・映像作品のストーリー展開がみそ先生の作品に活かされている部分というのはあったりするのでしょうか?

みそ:登場人物が何らかの弱点を持っていることによって、キャラクターが立っていくというのが、これら優れた作品には共通していますよね。弱点・欠点を持った者同士が、最終的に問題を解決していく、あるいは解決に失敗して悲劇的な展開に終わることもありますが。前者はアメリカ的なカタルシスで、ハリウッド映画が世界に受けいれられているポイントではないかと。

限界集落(ギリギリ)温泉

僕の作品だと「限界集落(ギリギリ)温泉」のキャラクターって、みんなどこか抜けていますよね。

主人公は頭は回るけれどホントにろくでなしだし(笑)。人って現実世界でも皆弱点を持っていて、でもみんなで集まってそれを補いながら、皆の強みを大きなものにしていくことができるんです。僕は、絶体絶命のところに追い込まれた、というシチュエーションだけ考えて、そこからは結末を決めずに描くことが多いんですが、「次号に続く」ってやったあとで、さあどうしようかと、僕の頭の中でキャラクターが会議を始めますね(笑)。

ーーなるほど。そうやって次の展開を考える際に、また改めて仕事場で映画を観るということも?

みそ:あります、あります。Blu-rayとDVDあわせると300本くらい持ってますが、ヒントの宝庫ですよね。

第3位:「未来少年コナン」

未来少年コナン

ーーみそ先生が映像作品に親しむようになったのはいつ頃からなんでしょう?

みそ:高校生の時に、バイト代を貯めて買ったベータマックスJ9が僕が映画をガッツリ観るようになったきっかけですね。本体はもちろん(1980年発売・定価29万8千円)テープもメチャクチャ高かったですけどね(笑)。

ーー最近ではアオイホノオでも登場した名機ですね。しかし、高校生で自分用に、というのはとても贅沢です。何のために買われたんですか?

みそ:周りで持っている人は居なかったですね。アオイホノオみたいに、画面を止めて模写をするといったことはしなかったんですが、何度も繰り返し同じ作品を観ました。「未来少年コナン」はセリフも暗記していますよ。

ナウシカもそうなんですが、宮崎さんは本当に作品の中で浮遊感や、高さを表現するのが上手い。なんとか、そのテクニックを盗めないかと思って、映像やマンガを見続けていますが、未だにその極意は掴めていないですね(笑)。

そんなこんなでJ9は美大を受験するために、上京するときももちろん持っていきました。4畳半の部屋に予備校の友だちを呼んで上映会をやったりね。13人までは入りましたね(笑)

ーーそれは凄いです(笑)

みそ:その後、商業誌でマンガを描くようになってからは、もっと綺麗な映像を求めて、レーザーディスクプレイヤーを買って、録画やレンタルビデオで楽しんでいた作品を集めるようになりました。

そうすると、TV版とレーザーディスク版の違いに気がつくわけです

ーー映画だとCMや放送時間の都合でカットされていたりしますよね。

みそ:最近だと「ディレクターズカット」と呼んで、上映版とも異なる内容になっていたりもしますけどね。繰り返し観ている「ブレードランナー」「アマデウス」なんかもそうです。TVだと声優さんも大御所が声を充てていたりする。セリフもオリジナルと違っていたりね。そういう違いを楽しむようになったんです。

でも、カットされていることは悪いことばかりではなくて、すごく勉強になるんです。お話しとしては当然辻褄が合わないと行けませんし、シーンの途中で不自然に切れても行けない。上手にカットするなあって感心しますよね。

マンガって、映像よりも更に時間を切り出して圧縮して見せる芸術です。ページ数の制約もありますからね。そして、マンガ家は必ず構図を考える際カメラを意識しています。コマからコマへ移るときに、不自然なカメラワークにならないように常に気を付けているんです。だから、僕も劇場版、TV版、Blu-ray版で監督や撮影・編集のプロが見せる技術に惹かれるのかも知れません。

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